最新動画 『Empty Clound9 – Raw Clip』

フィリピンは、7500を超える島々が連なるサーファーの楽園。ショート、ロング、アライア。どんなボードでも、それぞれの波乗りが楽しめる。
2018年、WSL参戦をきっかけにその魅力に心を奪われて以来、毎年のように通い続けてきたシャルガオ島。年々、人気スポットとして開拓され、観光業が盛んになるなか、この島の名を世界に知らしめたクラウド9のピークは、今や大混雑となっている。当時は数人の地元サーファーだけだった海に、成長した子どもたちが次々と加わり、サーフツーリズムはみるみる盛り上がりを見せている。

そして今年も、シャルガオ島へ戻った。

到着した初日、台風の影響で大きなうねりが島に押し寄せていた。前日まで「Fiesta」と呼ばれる祭りが開かれ、疲れた地元の人々は海に姿を見せない。地元のプロサーファーたちも、大会のために島を離れていた。

誰もいないクラウド9。

うねりの向きは難しい。それでも、その中にはスペシャルな波が潜んでいた。サイズは6〜8フィート、水面もきれいにまとまっている。無人のピークへパドルアウト。2018年から通い続けて初めて、シーズン中のクラウド9を独り占めできる瞬間が訪れた。ときおり押し寄せるセットは、割られればどうなるか分からない。その気配を見極めながら、深いチューブを狙い、ピークの奥からテイクオフする。
そして、たった1本。自分のなかで心から納得できる波に出会えた。

それは、これからのサーフ人生でも記憶に残し続けたい、かけがえのない時間となった。

石川拳大

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石川拳大
 

石川 拳大 / Kenta Ishikawa

1994年生まれ、湘南育ち在住のサーフィン選手。家族の影響で4歳からサーフィンを始める。高校時代はオーストラリアのゴールドコーストに4年間留学。大学卒業後はJOCが実施するトップアスリートの就職支援ナビゲーション「アスナビ」を通じ、業界初の社会人アスリートとしてNTTインテグレーション株式会社に就職。現在は、アスリート社員として国内外の大会に参戦中。また、ライフワークとしてOCEANTREE PROJECTを取り組み、その他さまざまなプロジェクトに参加。経歴はこちらから。